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仕事内容は多岐に渡る
利用者やスタッフに関わる仕事
利用者1人ひとりの生い立ちや家族関係、日常生活を送る上で最低限必要な動作(ADL)、既往歴や現病歴などを把握した上で、適切なケアプランを作成し、そのケアプランに沿ったサービスが提供されているかどうかを確認します。また、入居希望者や退去者とその家族と面談を行い、面談時の意向に沿ったケアが提供されているかを確認し、サービスの向上にも努めなければなりません。
利用者だけでなくスタッフの管理も管理職の仕事です。採用面接や適切な配置、他施設へのヘルプ要請など、施設運営に必要なスタッフを確保したり、スタッフが働きやすいように残業時間や有給休暇の取得状況を把握したり、面談やアンケートを行ってトラブルが起きていないかを確認したりしながら、スタッフに余計な負担がかからないように気を配ります。負担を見逃していると離職につながってしまうので、必要に応じて何らかの対策を取り、働きやすいように環境を整えます。
また、管理職はスタッフの採用だけでなく育成にも携わります。サービスの質を向上するために研修を行ってスキルアップを促すなどしてサポートしていきますが、現場のスタッフの状況を理解していなければ、見当違いの研修を開催することになってしまいます。それでは意味がありません。日頃からスタッフと密にコミュニケーションを取り、どのような研修が必要なのか話し合っておく必要があります。
運営に関わる仕事
施設の運営や経理に関わる仕事もあります。管理職はコンプライアンスを徹底し、安心・安全なサービスを提供できているか把握しなければなりません。そのために、施設の運営方針や目標、ルールを定めたり、外部に向けた広報活動や営業活動を実施したりします。
また、契約業務や介護保険の請求業務、各種経費の管理といった収支の管理も管理職の仕事です。施設の家賃や光熱費、食費など支出と収入のバランスが保てるように調整します。ただし、請求書の作成や備品の発注などの細かい業務は介護事務の仕事です。
外部機関とのコミュニケーション
在庫管理や備品の発注は介護事務の仕事ですが、取引先の選定や交渉は管理職の役割なので、外部期間とのやり取りもあります。また、介護事故報告書や処遇改善計画書、特定処遇改善計画書、施設運営の変更届などを期限内に作成し、行政機関に提出するのも管理職の仕事です。提出期限を守らなかったり、内容に過不足があったりすると、申請の反映が先送りされ、施設運営に負担がかかることもあるので注意が必要です。